唐の玄宗皇帝に仕える方士は、勅命を受けて今は亡き楊貴妃の魂魄の行方を尋ね、常世の国の蓬莱宮へ赴く。太真殿で様子を窺っていると中から声が聞こえ、楊貴妃が姿を現す。方士は楊貴妃亡き後の皇帝の悲しみを伝え、ここへ来た証にと、形見の物を所望する。楊貴妃はかんざしを差し出すが、方士は珍しくない品よりも帝と交わした約束の言葉を教えてくれと頼む。楊貴妃は七夕の夜に、天にあっては比翼の鳥、地にあっては連理の枝になろうと誓ったことを告げる。更に楊貴妃は、自分は元は天上界の仙女であったが、仮に人間界の楊氏の下に生まれ、帝に召されて深い契りを交わした事を語り、思い出の霓裳羽衣の曲を舞い、かんざしを方士に与えて見送り、一人別れの涙に伏し留まるのだった。